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The First Learned Management Things
経営で一番最初に学んだことは?
日本の銀行口座の残高は、30万円。
それが資本金のすべてであった私は、
とにかくお金をかけないことを軸に運営をしていました。
日本のクレジットカードで仕入れを行っていたので、
Yahoo!オークションで落札頂いたお金(売上)は、日本の銀行口座に振り込まれ、
アメリカの私の手元には現金が来ない。
当時スタートしたてのオンラインバンキングのサービスには、海外送金のサービスはなく、
お金を送ることもできない。
でも、実はこのことが幸いに転じます。
限られた資金だったからこそ
「お金をどのように使って、売上を上げていくか」
を常に考えて動けるようになっていたからです。
具体的には、
・日本へ出荷するための梱包資材を節約する
・一番安い運賃で発送する
・送付状は、プリンターを使わず、手が痛くなっても手書きをする
などです。USPS(アメリカ郵便局)で無料で配布されているEMSパッケージを裏返して利用したりもしていました。(やってはいけないことだと思います)
その後数年経ち、
シリコンバレーでは、資本金がたっぷりとあるスタートアップが増え、
「○○会社は、VCで数億の投資が入ったスタートアップ」
「○○は、エンジェル投資家が入っている」
私にとってはとても羨ましいお話がよく耳に入るようになります。
ですが、その殆どは、失敗していくのです。
スタートアップが失敗していく要因の1つに、
「限られた資金をどのように使うか」を経営者が学ぶことが出来ていない
ことがあると思っています。
資本金がたっぷりあるがゆえだったからかもしれません。
この「お金をどのように使うか?」は、
初期投資でお金を使うことからスタートする、起業直後にしか学べないことです。
みなさんの多くは、お小遣いをどう使うかを考えた記憶があると思います。
お財布の中にお金がたっぷりあると、あまりよく考えもせずに優先順位の低いことや無駄なことにお金を使ってしまうものです。
経営も同じだと思います。
私は「限られた資金をどのように使うか?」を最初に学ぶことができました。
そして、その後の経営もここで学んだことが基本としてとても役立っています。
使ったお金のコスパが良いのです。
経営の学びはそれぞれですが、
自分の器(資本力)で起業すること、それが一番学べることに繋がると思っています。